2006年 丙戌(ひのえいぬ)・・・心・神の病が多く寒邪が強くなる
大運(全体運) 太陽寒水
司天(前半の運気) 太陽寒水@
在泉(後半の運気) 太陰湿土A
天符の年である。水運太過の上に、太陽寒水司天の影響を含めて冬は相対的に寒い。寒気により気血の循環がよくないため、気血凝滞の病症が多発する(疼痛・脳梗塞・心筋梗塞等)。
※天府の年とは、全体運と前半の運気が重なることをいいます。この年の病勢は悪化しやすく危険。
@太陽寒水 司天の年: 寒涼の気が地に流行し、火気が水に制される。心は火にかかわり、心火が寒水に制されて心が発病し、また脈の病気も現れる。
A太陰湿土 在泉の年: 湿が地に流行し、体内では脾臓と符合していて、脾は燥を好み湿を憎む。脾は筋肉を管理するから脾と筋肉に発病する。寒湿が内部の塞ぎ、うっ積して散らないで、その状態が長引くと心を熱する。寒湿と熱気が結びついて病気を生み出す。
「寒邪に犯されると、最終的に熱に変わる。」 肉を腐らせ、瘡瘍がおこり、痺症(着痺)、痿症 (知覚異常・筋肉萎縮無力)、湿瀉(痺が湿に冒されて生じる下痢)、腹満、身腫(全身浮腫)などの症状が現れる。
下図のように寒水が強くなると、
@ 寒は陰邪にて陽気が損なわれやすい(液体の嘔吐、栄養エキス分の排便、四肢のひどい冷え、寒がり、体がだるい)。
A 寒による収縮・痙攣(関節部の激痛、屈伸不能などの寒痺証、または胃や腹が収縮して激痛をおこす胃寒証となる)。
B 寒の凝結・停滞性(陽気が四肢関節に流れなくなるので四肢が冷え、氷を刀で割るような激痛)。
C 熱性病の原因となる寒(寒邪を外感(感染)すれば熱病になり、高熱、はげしい渇き、汗が出る、洪脈)。 土が剋され、湿土のひ症(着痺)・痿症・湿瀉・腹満・全身浮腫などの症状が現れる。 土に剋され、火の心煩・心悸・譫語妄語し、心中が痛むなどの症状が現れる。 初の気(客気は小腸相火)(大寒から春分前) 少陽が火を主るために気候は偏暖で、作物は平年より早く発芽成長する。こうした異常気候から伝染病が流行し、温病が流行しやすい。身熱・頭痛・嘔吐・瘡瘍及が起こりやすい。
一般の法則では、 土→(剋す)→水→(剋す)→火 (土は水を剋し、水は火を剋す)(1)
しかし、水が強くなり過ぎると 土←抑える←水→(強く剋す)→火(土も水に抑えられ、火はより強く剋す)(2)
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