きくらげ
きくらげは味は甘、平性で脾・胃・大腸・肝・腎に入ります。 日本人は腸が長いので宿便がたまりやすいです。これらは排出したほうがよいですが、下剤を繰り返し使用すると腸が麻痺して下剤がきかなくなってきます。きくらげには繊維質が多く含まれ、腸の掃除をするので便秘が改善されます。
また、きくらげには多糖体が多く含まれ、放射線や電磁波への抵抗力を高めます。また、キノコ類には免疫力を上げるβグルカンが含まれます。きくらげはマクロファージ細胞の活性を強めますので免疫力が高まります。特に肝臓癌、食道癌、子宮癌にはおすすめです。
きくらげの効果
@ ダイエット カロリーが少なく、お腹で膨らんで満腹感があるのでダイエット食品として適しています。粘質性タンパクが中性脂肪やコレステロールをくっつけて体の外に排出しますので中性脂肪が減ります。
A 解毒 きくらげは水銀や重金属を効果的に排出します。アメリカで、炭鉱労働者に定期的にきくらげを食べてもらい体内の重金属を測定する実験を行ったところ、きくらげを食べている人は食べていない人に比べて体内の重金属量が少なく検出されました。アメリカでは政府のお墨付きの健康食品として人気があります。
B 脳梗塞の予防 血栓を溶かす効果があります。狭心症と脳梗塞の人にきくらげを食べてもらったところ血栓が溶けたという論文がドイツから発表されています。
きくらげの漢方的な効果
解毒・便秘 きくらげには内臓毒を排出する力があり、解毒薬や便秘薬として使われます。きくらげのコリコリとしたゴムのような歯ざわりは粘質性タンパクです。毒素をくっつける働きがあり、炭鉱で使われるマスクのフィルターにはきくらげから抽出された物質が使用されています。アメリカの食品医薬品局(FDA)は、体にホコリが入りやすい炭鉱や繊維産業に携わる人、散髪を仕事としている人は定期的にきくらげを食べるように薦めています。
脳梗塞 ピーナツときくらげと香酢を食べると血栓を溶かす効果があります。ピーナツは外側の赤い皮も一緒に食べます。
子宮筋腫 子宮筋腫と不正出血にはきくらげ、黒砂糖、豚肉、なつめをスープにして食すとよいです。
腎・尿道結石・痛風 きくらげは腎・尿道結石にも使われます。白ねぎ10gときくらげ10gをスープにして数回飲めば、結石が原因で起こる出血が止まります。 痛風にも同じスープがおすすめです。2〜3回飲めば痛みが引きます。
貧血、痴呆、物忘れ: 貧血、痴呆、物忘れにはきくらげと黒砂糖を粉末にしたものを1日2g飲みます。きくらげは漢方では頭がよくなる薬として使われ、老化予防の食品として知られています。
不眠: きくらげには鉄分が多く含まれ、きくらげを食べると夜ぐっすりと眠れるようになります。中国にはきくらげの粉末と黒ゴマ、くるみ、黒砂糖をあわせた商品がありますが、これをお湯で飲むと睡眠が改善されます。蓮の実と白きくらげを炊いて少し砂糖を入れたものは更年期の不眠やのぼせによいです。
癌: 抗癌作用があり、特に肝臓癌と大腸癌によいです。米医薬品局では毎日20g以上食べることを薦めています。
耳鳴り・難聴: きくらげは漢字では「木耳」と書きます。耳に似ているものは耳の病気を治すといわれますが、きくらげは耳鳴りや、耳聾、耳がとおいといった症状に効きます。香酢20ccともどしたきくらげ10gを用意し、酢にきくらげを一晩つけて、翌朝酢ときくらげを食べます。突発性難聴から回復したもののずっと耳鳴りに悩まされていた方がこれを飲むようになってから耳鳴りがなくなりました。
寝汗: 酢ときくらげは寝汗にもよいです。ある50代の女性は更年期障害のため不安感を感じ、朝起きるとシーツがベタベタになるほど寝汗をかいていましたが、酢ときくらげを食して症状が和らぎました クローン病: クローン病は下利と便秘を繰り返して出血しますが、きくらげと酢をスープにして飲むと出血が止まります。
咳: 白いきくらげをもどして熱湯で5分ほど炊いたものに氷砂糖をいれます。これを毎日食べると咳が出なくなります。
美容: 白きくらげとツバメの巣をスープにしたものは美容効果があります。
レシピ
@きくらげと海草のサラダ
材料: きくらげ1/2カップ、海草1/2カップ、黒酢大さじ3、ゆず大さじ1、しょうが適量
作り方: きくらげは水でもどした後、5分くらい沸騰したお湯に通します。水気をよく切り、海藻類とあわせて黒酢、ゆず、しょうがと和えて味をなじませます。
Aきくらげとニラの炒め
材料: きくらげ1/2カップ、ニラ1把、豚肉50g、卵2個、パプリカ(赤・黄)各1個、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1、こしょう
作り方: きくらげは水でもどした後、5分くらい沸騰したお湯に通します。水気をよくきって適当な大きさに切ります。ニラは約4cmの長さに切り、豚肉とパプリカは一口サイズに切ります。フライパンで肉を炒め、火が通ったらニラ、きくらげ、パプリカを加え、卵をときほぐして炒め合わせます。調味料で味を調えます。
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