最近、結核の増加が話題になっている。今年6月、東京都内にある学習塾で30歳代の男性講師が結核を発症した。これまでに講師や生徒ら52人への感染が確認され、うち28人が発症している。たとえ結核のワクチンを打っていても、すでに抗体が消えているので効かなくなっており、特に老人保健施設で増えている。また、去年、東京では麻疹で15人が死亡したが、誰も抗体を持っていなかった。
これらは、現代人が抗体を作るものを食べていないことにもその一因がある。里芋のネバネバは粘液タンパクといい、抗体を作る原料となる。
ウイルスや菌だけでなく、癌についてもワクチンの開発が進んでいる。肺癌の抗体を作ることで肺癌を予防する研究も進んでいる。
しかし、抗体を作る原料がないと、ワクチンには意味がない。里芋は主にアジアで栽培されていが、里芋の成分を抽出したものはアメリカやヨーロッパに多く輸出されている。
里芋には亜鉛が100g中、0.49mgと豊富に含まれている。亜鉛は精子を元気にするので、男性不妊にお勧めである。また、新陳代謝を良くして冷え性を改善する。
里芋は漢方薬としても使われる。経絡の脾経、大腸経、胃に入る。
@ 美容効果がある。
里芋を食べると皮膚がきれいになる。皮膚病、特に乾癬に効く。生姜と生の里芋の汁を乾癬に塗る。ピリピリと赤くなるが、それがおさまると良くなる。時に芋アレルギーの人がいるので気をつける。
A胃腸病 胃潰瘍によい。
B婦人病 子宮筋腫によい。
C精力をつける 元気になる。とくに老人と子どもに良い。
D火傷
里芋を潰してドロドロにしたものを火傷の上につける。その上から湿布をすると水分保持ができるので治りが早いと学会でも発表された。
Eイボ、毛虫刺されによい。
F便秘に良い。
G子どもの食欲減退に良い。
里芋の食用部分は芋と茎と葉である。 葉は乾燥させてお茶にする。風邪やのどの痛みに効く。 里芋の花はとても高価な漢方である。生、又は乾燥させてお茶にする。肝機能を改善し、利尿効果がある。
レシピ
■里芋の砂糖がけ
材料: 里芋300g、砂糖適量
作り方: 里芋は皮をむかずに半分に切ってゆでる。
食す時に、下の部分を強くつまむと中身がするっと出てくるので、砂糖を付けて食べる。
子どものおやつにも良い。
■里芋の煮っころがしハチミツがけ
材料: 里芋300g、みりん・日本酒・しょうゆそれぞれ大さじ1と1/2。ハチミツ適量。
作り方: 里芋は皮をむいて適当な大きさに切る。鍋に水1カップと調味料を入れ、里芋がやわらかくなるまで煮る。里芋がやわらかくなったらハチミツをかけて器に盛る。
■ ウナギと里芋
これからウナギの季節だが、ウナギと里芋は相性がいい。蘇州の料理で、ウナギの油を里芋に染み込ませて食べる料理がある。
大変おいしいが作るのは難しいので、その簡易版を紹介する。
材料: 里芋300g、ウナギ1尾、ウナギのたれ適量、日本酒少々。
作り方: 里芋は皮をむいて適当な大きさに切る。フライパンに日本酒を入れ、里芋を並べ入れる。ウナギを里芋の上に乗せ、ウナギのたれをかけ、蓋をして10分程度蒸す。
■ 里芋のから揚げ
里芋を薄く切って油で揚げる。日本では焼き芋屋があるが、桂林では揚げ芋屋があり、里芋を1個1元で買うとその場で切って揚げてくれる。また、蜂と里芋を揚げたものも人気がある。蜂は小麦粉をまぶして揚げる。蜂を食べると元気が出る。蜂はリウマチにもよく効き、中国ではリウマチの患者に蜂の針で鍼灸をするところもある。
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