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タンポポT-1 松節 東西医学融合研究会通信  肝臓病 腎臓病 糖尿 関節炎 変形性関節症 不妊症 緑内障 循環器疾患などの臨床報告
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|| 東西医学融合研究会通信 2004年8月号

ビタミンB12が認知力の低下を防ぐ



アルツハイマー病の危険因子となる遺伝子を持つ高齢者において、ビタミンB12の低値が記憶力低下と関連していることが発表された。

 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、精神科のバンス博士はスウェーデンとイギリスの研究者らとともに、アルツハイマー病の危険因子であるAPOEe4アレルの保因者を含む75歳以上の健常高齢者167例(平均年齢83歳)を対象として研究を行った。その結果、この高リスク遺伝子型の保因者は、ビタミンB12が不足すると記憶力が悪くなることが判明した。

 被験者167例中49%にあたる82例はビタミンB12濃度が低く、そのうち28例はAPOEe4アレルを有していた。これら高リスクアレルの保因者のうち、ビタミンB12濃度が正常な者は低濃度の者に比べ、テストでより多くの単語を思い出すことができた。

 同博士らは「APOEe4アレル保因者はビタミンB12と葉酸の補充により、認識力に大きな恩恵が得られるだろう。サプリメントは比較的安価なので、高齢者の予防衛生の一部として必要となるかもしれない」と結論づけている。

 ビタミンB12はアサリ、カキ、肉類、レバー、しじみ、にしん、筋子、サンマ、卵、鮭、たら、牛乳などに多く含まれ、精神を安定させて記憶力や集中カを高める働きがある。その分子の中に金属のコバルトを含んでいるので赤色をしているので、赤いビタミンとも言われる。

 60歳以上の人の3分の1近くが、必要量のビタミンB12を体内に吸収できていないという。年をとると胃酸を分泌する能力がおちるため、食べ物を消化して栄養素を引き出せなくなるためだ。

 以前からビタミンB12と葉酸が記憶力不良と関連していることは知られていたが、今回の研究はビタミンB12の血中濃度とアルツハイマー病の遺伝的危険因子との関係についてさらに一歩踏み込んだ結果をもたらしたといえる。

 

東西医学融合研究会通信
 2004年8月号
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